巻き爪・陥入爪

  • HOME > 
  • 巻き爪・陥入爪

巻き爪・陥入爪とは

巻き爪とは、爪の端が異常に内側に巻き込むように彎曲した状態をいいます。爪が周りの皮膚に食い込み、赤く腫れたり肉芽腫を形成して痛みが強くなる病態を陥入爪といいます。陥入爪は足の第1趾に好発します。

原因は、外反母趾や合わない靴を履き続ける、指に負担をかける歩き方、間違った爪の切り方などがあります。とくに深爪になってしまうと、足の指に力が加わった際に、爪の先の皮膚が力を受けて盛り上がります。その結果、爪はまっすぐに伸びることができずに、厚みが増してしまったり、爪の両端が巻いてしまったりするのです。水虫による爪の変形によることもあります。痛みをとろうとさらに爪を切ると、爪周辺が炎症・化膿して巻き爪になることがあります。

単に爪の異常と放置していると、足指の痛みによって姿勢や歩き方にも影響を及ぼします。とくに高齢者の場合は、膝や腰への負担となったり、転倒に繋がる危険もあるため、なるべく早めに適切な治療をすることが大切です。

巻き爪・陥入爪の治療

巻き爪・陥入爪が難治なときは、ワイヤー法や巻き爪マイスター®((株)マルホ)などによる爪矯正を行います。治療法は爪の状態によって異なります。治療期間は患者さんの爪の巻き具合や爪の厚さ、皮膚の状態によって異なりますが、ほとんどの場合は装着後に痛みは軽減し始めます。

ワイヤー法(そがわ式)

湾曲が強い側の爪の外側縁にフック式ワイヤーをかけ、反対側の爪の表面にレジンで固定し、形状記憶ワイヤーのスプリング効果で爪の湾曲を矯正する方法です。

爪が短く側縁が食い込んでいる場合でも装着可能で、通常痛みはあまりありません。

 

巻き爪マイスター®((株)マルホ)

コイルばねに内臓された超弾性合金のダブルワイヤにより爪の湾曲を矯正する方法です。ある程度伸びた爪の両側縁にUフックをひっかけ、専用工具で固定します。

リネイル®ゲル10%((株)マルホ)を併用することで、爪ケラチンのジスルフィド結合を開裂し軟化させることで、爪矯正具効果の増強、効果持続期間の延長ができます。

巻き爪・陥入爪の予防と対策

予防で大切なのは爪を切りすぎないことです。爪の長さは指先と同じか指先から1mmほど長い程度に揃えます。形はスクエアカットとよばれる水平に切って角を残す切り方がおすすめです。適切なサイズの靴を履くことも重要です。窮屈な靴(合わない靴)による外力を避け、爪を常に清潔な状態に保つことが大切です。

また爪の異常による痛みについて、自分でできるセフルケア・応急処置としては、お風呂上がりなど爪が柔らかく清潔なときに、乾いたコットンを米粒程度に丸めてピンセットで爪と指の隙間にいれると痛みが緩和されます。当院でも綿つめなどを行って対処することがあります。

繰り返すうちに、爪が正常に伸びて指(皮膚)に食い込まなくなります。また、痛みが軽度の場合はテーピング用の弾性テープを用いて、指の皮膚を固定することでも痛みは軽減します。応急処置後は、なるべく早めに受診するようにしましょう。

WEB問診票 ネット予約